2005/08/01

技術情報

Ciatec Information

2005年8月 No.043

■No.43 「油による土壌汚染地盤改良工事」

シアテック設計監理実績のご案内
『油による土壌汚染地盤改良工事』

今回は、株式会社住化分析センター殿と弊社が共同で行いました『油による土壌汚染地盤改良工事』の設計監理をご紹介いたします。本工事は、操業で使用していた機械油(潤滑油)による土壌汚染の浄化工事です。

油汚染土壌の浄化は、バイオレメディエーション技術により行ったものです。このバイオレメディエーションは、油を分解する微生物を栄養剤とともに土壌と混合し、微生物により油を分解するクリーンな技術です。微生物の分解を促進するためにランドファーミング(土壌を切返して土壌中に空気を供給し好気性を保つ)を6カ月行い浄化したものです。

ガソリン、軽質油は、微生物により分解し易いのですが、機械油は分解が難しいものと認識され、焼却等の物理処理が一般的に行われています。これに加えて本件地盤には、粘性の強い粘土があり、微生物による分解に不適な地盤でありました。
事前の室内試験におきまして、汚染されている砂礫とこの粘土の混合土は、油分解菌にて機械油を分解することを確認しました。一部分先行工事を行い、混合機による混合精度及びランドファーミングによる微生物分解の効果を確認のうえ本格浄化工事を行いました。工事過程における課題を克服し、約16千m3の土壌浄化を完成したものです。これにより、大幅な浄化コストの低減が図られました。

弊社は、建設コンサルタントとして今後ともお客様のあらゆるニーズにお応えいたします。

※PDFファイルが別ウインドウで開きます。