2021/12/10

実績紹介

Ciatec Information

2021年11月 No.134

  • SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS
  • 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 15 陸の豊かさも守ろう

■No.134 「愛媛県大洲庁舎新築工事設計」

お取引先様 各位
シアテック設計実績のご案内
『愛媛県大洲庁舎新築工事設計

皆様におかれましては、ますますご発展のこととお喜び申し上げます。日頃は格別のご愛願を賜り、ありがたく厚く御礼申し上げます。

今回は弊社が設計し2021年7月に竣工しました「愛媛県大洲庁舎」についてご紹介いたします。

大洲庁舎は、大洲土木事務所、地域農業育成室大洲農業指導班および肱川流域林業振興課が入居し、多くの県民や関係者方が利用されている施設です。既存の庁舎は建設から50年が経過し、建物・設備の老朽化が著しいことから今回の建替えに至りました。
また、本庁舎は平成30年7月豪雨(西日本豪雨)災害によって浸水を経験した地域に位置しています。そのため、新庁舎の設計にあたっては災害時の業務継続能力を確保することが求められました。

【 設計コンセプト 】

外観デザイン

  • 大洲市の旧市街地にあり、「おはなはん通り」の建物のように豊かな陰影と奥行きを感じさせる外観デザイン
  • 窓の少ない大きな壁面にて国道側交通騒音を軽減

防災機能

  • 大地震に対して構造体の大きな補修をすることなく、建物を継続的に使用可能となる高い耐震安全性の確保
    (保有水平耐力を1.25倍に割増して設計)
  • 1階は玄関、駐車場とし、執務室は2階以上に配置、受変電設備等重要機器を屋上に設置
  • 停電時も防災機器、執務室等へ電源を供給し業務継続能力を確保するため、非常用発電機を設置
  • 非常時を考慮して受水槽には通常の約2倍の水量を確保
  • 災害時の応急対策活動が可能な排水槽(約7日分)を設置

環境負荷の低減

  • 環境負荷の少ないCLT等の県産木材を内装材に利用
  • 外部窓の断熱性、結露防止の観点から複層ガラスを使用
  • 省エネに配慮しLED照明、全熱交換器型の換気扇、節水型衛生器具を採用

【 建家概要 】

建 設 場 所愛媛県大洲市田口
構 造 規 模鉄筋コンクリート造
地上3階建
延 床 面 積2,520.00㎡
建 築 面 積920.86㎡
階 構 成1階 玄関 、駐車場
2・3階 執務室
附 帯 棟車庫棟


弊社は、今後とも最適な技術とこれまでに蓄積したノウハウの活用により、誠意をもってお客様の想いを形にするお手伝いを行ってまいります。

【 大洲庁舎新築工事設計 補足資料 】

< 内 部 >

施設全体の内装材に木材を使用することで木の温かみを感じることのできる空間となっています。2階執務室の柱型等、来庁者の目に触れやすい場所にCLTを使用し、特徴的な断面を見せるデザインとしています。 (①~③)
パイプスペース(PS)や配線スペース(EPS)はメンテナンスや改修を意識してゆとりをもったスペースを確保しています。(⑤)
※ CLT( Cross Laminated Timber) :繊維方向が直交するようにひき板を積層接着した厚型パネルのこと。近年 、多様な用途の建築物に構造材や内装材として活用が進んでおり、愛媛県でもCLTを活用した建築物が増えてきています。

< 外 部 >


ブラウン系を中心に配色しコントラストのはっきりとした印象としました。附属する車庫棟も同様の配色を採用しています。

※PDFファイルが別ウインドウで開きます。